第1回

◆ご挨拶



ユーザーの皆さん、こんばんは。
今作で企画・シナリオを担当している呉です。

この開発コラムは、開発スタッフからの声をユーザーさんに届けることで、
「時果て」についてより深く知ってもらうことを目的としています。


◆「仄暗き時の果てより」という企画について



今作は「サクラノモリ†ドリーマーズ」の系譜に連なる、
ムーンストーン・サスペンスホラーシリーズの第二弾となります。

まず前作の「サクラノモリ†ドリーマーズ」を振り返りますと、
ヒロインが4人(まどかを含めれば5人)いて、主人公とヒロインたちの付き合い、
そして恋愛模様といった部分にも力が入れられていました。

今作ではヒロインが3人と少なくなり、それに比例して、日常パート・恋愛パートの
比重も小さくなっています。
反面、サスペンスやホラーは、「サクラノモリ」よりさらに突き抜けています。

今作の「時果て」は、恋愛色を薄めて、その分、謎と恐怖を濃縮させた企画…
と言えるかと思います。


◆物語のテーマ



前作の「サクラノモリ」は、「喪失と再生」がテーマになっていました。

「時果て」では、「失われたものを、取り戻す」ことがテーマとなっています。

つまり、「サクラノモリ」では、失われたものはもう取り戻すことができないとして、
それを受け入れ、そこからどう再生していくかが物語の主軸になっていました。
「時果て」では、失われたものそれ自体を、あくまで取り戻すためにもがき、戦う。
そんなお話になっています。


◆エッチシーンは?



更にホラー色の強くなった「時果て」ですが、エッチシーンはカップルとしての
純愛の行為となります。

陵辱はありません。
期待している方はごめんなさい。
苦手な方は安心してください。


◆ルートロック



今作では、とあるキャラにロックがかけられています。
ロックがかけられていない2人のうち、どちらか片方をエンディングまで見ることによって、ロックが解除されます。


◆システムの機能について



「サクラノモリ」では、周回プレイ時にフラグを立てるためのスキップが大変…
という声を多数いただきました。
その反省を踏まえまして、今作では、「選択肢までジャンプ」の機能を実装いたします。
ルートロックがありますが、周回プレイはずっと楽になるかと思いますので、
よろしくお願いします。


◆で、結局どんな話なの?



こればかりは、体験版をプレイしていただいたほうが早いかと思いますので、
是非是非プレイしてみてください。
体験版のリリースは、11月中の予定です。どうぞお楽しみに。

ちょっとだけネタバレしますと、「時果て」は迷宮のような物語です。
前作「サクラノモリ」が、向かう先も明確な“直球”だったのに対して、
「時果て」はちょっとプレイしただけでは、どこに向かっているのか分からないストーリーが展開されます。
しかし、それは決して“暴投”ではありません。最後までやれば全ては繋がります。

迷宮じみたお話の、本当の真相は、ラスト10分に明かされます。
どうか最後までプレイしてください。


◆こぼれ話



自分が企画するとき、タイトルはあまり悩まないというか、
エイヤッと決めてしまうことが多いのですが、今作では珍しく悩みました。
悩みに悩んだ末、出てきたのが「仄暗き時の果てより」というタイトルになるわけですが、
いや、なかなか良いんじゃないでしょうか。
謎めいた感じにダークさも程よく出ていて、今作の企画によくマッチしていると思います。