第2回

この開発コラムは、開発スタッフからの声をユーザーさんに届けることで、
「時果て」についてより深く知ってもらうことを目的としています。

今回は、 原画家:桜坂つちゆのコラムをお届けします。

◆キャラクターデザインについて

基本的には企画者のほうから指定がありますので、部分部分で考え込んだことはそんなに多くはありません。

まず頭身について、今回はホラー寄りの企画ということがあるため、頑張ってだいぶ高めにしてみました。(自分の中では)

また眼の大きさも、キャラデザを始めた当初は、もう少し大きかったのですが、途中から意識を変えて、ストーリーの雰囲気に合わせる形で、少し小さくしました。
前作くらいの眼の大きさにすると、中途半端な感じになってしまいそうでしたので。

なお、今作で女性キャラを怖い感じに描いたのは、少し躊躇した部分がありました。
(前作など、男キャラでは、気後れもせず伸び伸びと楽しくできたのですが)
基本は女の子キャラ同士がキャッキャウフフしている方が好きなので、痛々しい表現には少し躊躇があります。

男キャラクターには躊躇いは微塵も無いのですが。(笑)

とはいえ題材が題材のため、できるだけの表現はしましたが、そういった部分も含め、色々と挑戦が多かった作品になりました。

◆駒子のデザインについて




駒子というキャラクターは過去に背負ったモノがあるので、刀を持ちたくて持っている訳ではなくて、背負ったモノがある上で手段として手にしているという感じに見えればなと意識しながらデザインしました。


駒子のデザインは相当シンプルな感じにしたつもりです。
戦闘シーンで映えるよう、あまりゴテゴテしたものは付けませんでした。
また同時に、戦っているとき、少し危うさが感じられれば良いかなといったことも考えました。


駒子は性格が堅めなのですが、真面目だけど真面目ゆえの天然な部分も垣間見える雰囲気も出ればいいなと思いました。
日常的なリアクションも可愛くなるよう意識しました。

細かく性格の事を考えると、本編の会話でどこまで天然な部分が出るかはわからない事が多々ありますが、(後でシナリオを確認出来て気づくことがあったり)特に真面目系の子だと小さいニュアンスでギャップが出ちゃうので難しく感じます。
ですので駒子はかなりニュアンスが難しかったです(笑)


ワンポイントとしては髪は細い組紐で結ってあります、「組紐」でキャラクター同士の縁の部分を意味してみたり、それぞれの物語の絡まりみたいな意味合いを個人的考えて身に着けて貰いました。


◆由乃のデザインについて




まずはコンセプトとしては、とにかくお兄ちゃん大好きな雰囲気をまず前面に出せればなと念じながらデザインしました。(笑)

明るく前向きに。

ただ明るさのイメージもありつつの、イメージイラストにもあるように、ちょっと意味深さもあるので、両面性のようなものを意識しました。

このキャラクターの危うさも含めて、「片側だけ」という部分を幾つか作ってあります、
メインビジュアルのツインテール部分も、実はよく見ると片方だけ結ってなかったり、一応意味深さを組み込んでますので、本編でもその辺、感じて貰えればと思います。

結果的に、デザイン当初の茶色の髪に白い服から、正反対になったので、随分印象が変わりました。
自分の想定より更に妖しげになった気がします。

由乃は一番自分が描くのが慣れている明るい子のキャラクターでしたので、表情やらリアクションを楽しんで貰えたら幸いです。

好きな部分を公けにぐいぐい表現できるキャラクターは分かりやすくて可愛いです。(笑)

ささやかにでも明るさを表すポイントとして、髪に小花を飾ってみました。
どうやって付いているのかはヒミツです。(笑)


◆恵里のデザインについて





年長であり、特殊な能力を持ったキャラクターですので、色々と悩みましたが、デザイン的な指定は細かくあったので、指定に沿いつつ明るさと頼りがいのある人物像としてデザインしました。

イメージイラストにあるように、ある種のトラウマなど囚われを持っているイメージを、黒のチョーカーで表しています。

大人すぎる見た目にならないよう、なおかつお姉さんとして魅力が出るようにと色々と試行錯誤しましたが、加えて学生時代の絵も描きましたので、実質考える時間が一番多かったキャラクターになりました。

本編では上司としての格好良さとかわいさで表現はしてありますが、自分の中のコンセプトとしては、学生の時に居て欲しい先輩のイメージを意識しつつ成長した状態を描くという感じで絵作りしてあります。

ですのでもっと学生姿も描いてみたいです。(笑)
上司のキャラならではの主人公への距離のとり方、お互いの距離が徐々に縮まる感じがポイントかと思います。

あと実は他の作品とのつながりを持っているキャラでもあったりして、それを今後、見られたりするみたいですので、お楽しみにです。